年末調整の方法しだいでは、所得控除が受けられない!?
年末調整の書類を渡されるとき、「こういうケースに該当する場合は、こういう所得控除が受けられるので、こういう記載をしてください」と従業員ひとりひとりに丁寧に説明されることの方がまれでしょう。そのため、受けられるはずの所得控除が適用されていないケースも少なくありません。
なお年末調整時に渡される書類は、2020年以降の年末調整より「扶養控除等(異動)申告書」「保険料控除申告書」「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の3種類に変更され、2022年分も変更後の用紙となります。
2020年以降の年末調整で活用されている「給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」のフォーマット(出典:国税庁資料より)
では、年末調整で処理されなかった所得控除があった場合、どのような対応をすればいいのかを解説します。
年末調整で控除の適用漏れが発生するケースとは
年末調整では、15種類ある所得控除のうち、雑損控除・医療費控除・寄附金控除(ふるさと納税など※)を除いた12種類の所得控除が処理され、税額が計算されます。
※ふるさと納税をした場合、原則確定申告が必要ですが、ワンストップ特例を申請した場合は年末調整のみで控除が適用されます。
しかし、書類の提出期限まで時間があまりない、届いたはずの控除証明書が見つからない、書類の書き方がよくわからない……といった理由から、年末調整の申告内容に漏れが生じる可能性もあります。
年末調整で控除をし忘れるケースの具体例は次の通りです。
- 年収141万円以上となったので、配偶者特別控除が適用できないと考えていた……配偶者特別控除の適用漏れ
- 提出しそこなった生命保険料控除証明書が後日出てきた……生命保険料控除の適用漏れ
- 提出しそこなった地震保険料控除証明書が後日出てきた……地震保険料控除の適用漏れ
- 給料天引き以外に国民健康保険料や国民年金保険料を支払っているのに、保険料控除申告書にその旨を書き忘れた……社会保険料控除の適用漏れ
- 平成29年1月から加入対象者が拡大された個人型確定拠出年金(iDeCo)について、保険料控除申告書にその旨を書き忘れた……小規模企業共済等掛金控除の適用漏れ
加入対象者が拡大されたiDeCoのイメージ図(出典:厚生労働省より)
- 同一生計の親族を扶養しているのに、扶養控除等申告書にその旨を書き忘れた……扶養控除の適用漏れ
- 離婚して子どもを引き取ったのに、扶養控除等申告書にその旨を書き忘れた……寡婦控除の適用漏れ(寡夫控除はひとり親控除に変更されました)
- 婚姻歴がなくても適用となる「ひとり親」が認められるのに扶養控除等申告書にその旨を書き忘れた……ひとり親控除の適用漏れ
年末調整のやり直しは可能。期限はいつまで?
もし適用漏れが生じていても、勤務先に申し出ることで、再年末調整処理ということが可能です。ただし年末調整のやり直しができるのは、源泉徴収票を給与の受給者(つまり従業員)に配布する翌年1月末日までです。
しかし勤務先の総務や給与計算実務に携わる側からすれば、源泉所得税の過不足金の再計算だけではなく、法定調書の合計表や給与支払報告書の作成・報告といった事務処理もやり直しになります。そのため歓迎されにくいと考えた方がいいでしょう。
年末調整し忘れたものは確定申告を!
もし適用漏れ(年末調整で申告し忘れたもの)があり、勤務先にやり直しを申請しなかったとしても、源泉徴収票は勤務先からもらえますので、それをベースに最終的には確定申告で対応するのがよいでしょう。
具体的には源泉徴収票に反映されていない所得控除をご自身で確定申告書に書き加えるイメージで確定申告手続きを行うこととなります。確定申告の期限は原則3月15日なので、“猶予期間”を3カ月半とれることになります。また、年末調整では対応できなかった雑損控除・医療費控除・寄附金控除を含め、15種類すべての所得控除の申告が可能です。
そもそも所得税の大原則は「申告納税制度」。1年間の所得と税額を納税者自身が計算・申告し、納税することです。確定申告で処理するということは、所得税の大原則にのっとった行動ともいえます。
会社員でも「還付申告」で税金が取り戻せる場合も
会社員(=給与所得者)の大部分の人は、年末調整により所得税が精算されますので、確定申告の必要はありません。ただし、納め過ぎの所得税がある場合、申告することで税金を取り戻せる場合があります。これを「還付申告」といいます。
還付申告の受付期間は、確定申告の期限の3月15日ではなく、その翌年の1月1日から5年間とされています。例えば確定申告の提出義務者でない人が、2021年に生命保険料控除の適用漏れがあった場合、2026年12月31日まで、その還付申告を受け付けてもらえるわけです。
還付申告といっても、特別なフォーマットがあるわけではなく、通常の確定申告書を利用します。なお、2023年に行う確定申告からは確定申告書のA様式は廃止されることになりました。過去の分を還付申告したい場合は、対応する年分の確定申告書を使うようにしましょう。
(例・平成27年分の還付を受けたい場合は、平成27年分以降用の用紙を使用します)
・確定申告書(令和2年分以前用)国税庁HPより
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/yoshiki.htm
いずれにしても、年末調整で控除を申告し忘れた人は、確定申告する必要がありますので、注意してください。
参考:https://allabout.co.jp/gm/gc/14794/
所得控除とは
所得税を計算する際、一定の要件にあてはまる場合にその人の所得金額から差し引くことができるものを所得控除といいます。各納税者によって個人的な事情は異なるため、個々人の経済力を考慮した課税をするために設けられています。
それぞれの所得控除を受けるための要件を満たすと、収入金額から控除の合計額が差し引かれ、その残りの金額に対して所得税が計算されます。
所得控除の種類と対象者、金額、計算方法
1.年末調整、確定申告共通で控除できる所得控除
所得控除の名称 | 控除対象 | 控除額 | |
---|---|---|---|
1 | 社会保険料控除 | 納税者本人や配偶者、扶養親族等が負担した健康保険料、国民健康保険料、国民年金保険料などの保険料負担額 | 負担した保険料の全額 |
2 | 小規模企業共済等掛金控除 | 小規模企業共済、確定拠出年金などの掛金負担額 | 掛金負担額の全額 |
3 | 生命保険料控除 | 保険契約に基づき支払った生命保険料、介護保険料、個人年金保険料 | 一定の計算により算出された金額 |
4 | 地震保険料控除 | 保険契約に基づき支払った地震等の災害に対する地震保険料、損害保険料 | 一定の計算により算出された金額 |
5 | 寡婦控除 | 離婚、死別等を原因として配偶者がおらず、かつ一定の要件に該当する方 | 27万円 |
6 | ひとり親控除 | 離婚、死別、未婚等を原因として配偶者がおらず生計を一にする子供がおり、かつ一定の要件に該当する方 | 35万円 |
7 | 勤労学生控除 | 給与所得があり、かつ合計所得金額が75万円以下(給与所得については10万円以下)である学生 | 27万円 |
8 | 障害者控除 | 納税者本人や配偶者、扶養親族(年少扶養含む)のうち、障害者として一定要件に該当する方 | 最大75万円 |
9 | 配偶者控除 | 配偶者のうち一定要件に該当する方 | 38万円 |
10 | 配偶者特別控除 | 配偶者控除を受けていない配偶者で一定要件に該当する方 | 最大38万円 |
11 | 扶養控除 | 扶養親族のうち一定要件に該当する方 | 38万円 |
12 | 基礎控除 | 合計所得金額2,500万円以下の場合 | 最大48万円 |
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2.確定申告でのみ控除できる所得控除
13 | 雑損控除 | 災害や盗難等による損害のうち一定要件に該当する金額 | 一定の計算により算出された金額 |
14 | 医療費控除 | その年中に支払った医療費のうち一定要件に該当する金額(最高200万円) | 一定の計算により算出された金額 |
15 | 寄附金控除 | ふるさと納税など、寄附金のうち一定要件に該当する金額 | 一定の計算により算出された金額 |
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所得控除は全部で15種類あります。勤務先の年末調整でおなじみのものから、確定申告をしなければ適用できないものまであります。
ここでは、それぞれの所得控除の種類と内容について確認します。
1. 雑損控除
災害や盗難などによって資産に損害を受けたときに受けることができる所得控除です。
以下のいずれか大きい金額を控除することができます。
- 差引損失額(注1)- 総所得金額等の10%
- 差引損失額のうち災害関連支出(注2)- 5万円
(注1)差引損失額 = 災害等による損失額 + 災害関連支出 - 保険金等の補填金額
(注2)災害等に関連して止むを得ず支出した撤去解体費、原状回復費用など
現金の盗難も対象となるため、万が一そのようなことが起こった場合には、警察へ被害届を出しておきましょう。
雑損控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
2. 医療費控除
1月1日から12月31日までの間に納税者や配偶者、同居の親族などが支払った医療費(最高200万円まで)は、医療費控除を受けることができます。
控除額は、次のとおりです。
(実際に支払った医療費 - ①の金額)- ②の金額
① 保険金などで補てんされた金額
② 10万円(ただし、所得が200万円未満の人は総所得金額の5%)
また、医療費控除の特例として、2017年よりセルフメディケーション税制が始まりました。
セルフメディケーション税制は一定の健康診断や予防接種などを行っている場合、ロキソニンテープなどの特定一般用医薬品の合計額(保険金等により補塡(ほてん)される部分の金額を除く)のうち、12,000円を超える部分の金額(88,000円を限度)が控除される制度です。
セルフメディケーション税制は通常の医療費控除と選択適用になりますが、例えば、医療費の額が80,000円で通常の医療費控除を受けることができない人でも、セルフメディケーション(特例)により68,000円(80,000円-12,000円)の医療費控除を受けることができます。
なお、令和3年度税制改正により、セルフメディケーション税制は令和8年12月31日まで延長され、対象品目や取り組みに対する添付資料の省略など、内容も一部変更されています。
医療費控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
3. 社会保険料控除
納税者、生計を一にする配偶者その他の親族が健康保険料、厚生年金保険料、国民健康保険料、国民年金などを支払った場合には、その支払った金額に対して所得控除を受けることができます。
社会保険料は1月1日から12月31日までに支払ったものが対象となりますので、国民健康保険料や国民年金を年末に支払った場合には、年末調整で申告漏れとなることが多いので注意が必要です。
社会保険料控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
4. 小規模企業共済等掛金控除
納税者が小規模企業共済の掛金や、iDeCo(イデコ)などの個人型年金加入者掛金などを支払った場合、その支払金額について所得控除を受けることができます。
iDeCoも年末調整で所得控除できますので、忘れずに勤務先に申告しましょう。
5. 生命保険料控除
保険契約に基づき支払った保険料について、「生命保険料」「介護保険料」「個人年金保険料」の3種類を、それぞれ以下の計算式にあてはめ算出した金額を控除することができます。
1.新契約の生命保険料、介護保険料、個人年金保険料(平成24年1月1日以降契約)
支払金額 | 所得控除の金額 |
---|---|
20,000円以下 | 支払った全額 |
20,000円超40,000円以下 | 支払った金額 × 1/2 + 10,000円 |
40,000円超80,000円以下 | 支払った金額 × 1/4 + 20,000円 |
80,000円超 | 40,000円 |
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2.旧契約の生命保険料、介護保険料、個人年金保険料(平成23年12月31日以前契約)
支払金額 | 所得控除の金額 |
---|---|
25,000円以下 | 支払った全額 |
25,000円超50,000円以下 | 支払った金額 × 1/2 + 12,500円 |
50,000円超100,000円以下 | 支払った金額 × 1/4 + 25,000円 |
80,000円超 | 50,000円 |
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実際に支払っている人が適用を受けられますので、保険に多く加入している人は、支払い者をよく確認した上で生命保険料控除の適用を受けましょう。
生命保険料控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
6. 地震保険料控除
納税者が地震保険料を支払った場合には、最高5万円の所得控除を受けることができます。
1.地震保険料
支払金額 | 所得控除の金額 |
---|---|
50,000円以下 | 支払った全額 |
50,000円超 | 50,000円 |
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2.旧長期損害保険料(平成18年12月31日以前契約)
支払金額 | 所得控除の金額 |
---|---|
10,000円以下 | 支払った全額 |
10,000円超20,000円以下 | 支払った金額 × 1/2 + 5,000円 |
20,000円超 | 15,000円 |
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ただし、平成19年1月1日以降に契約した火災保険は適用になりませんので注意しましょう。
地震保険料控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
7. 寄付金控除
納税者が国や地方公共団体(ふるさと納税を含む)、特定公益増進法人、社会福祉法人などに対して寄付をした場合には、寄付金控除を受けることができます。
なお、政治活動に関する寄付金、認定NPO法人等に対する寄付金、公益社団法人等に対する寄付金のうち一定のものについては、所得控除の代わりに、税額控除を選択することができます。
次のいずれか低い金額から2,000円を控除した金額が所得控除の対象となります。
- 特定寄付金の合計金額
- 総所得金額 × 40%
確定申告の際に、寄付した団体から交付を受けた寄付金の受領証(領収書)が必要になりますので、紛失などしないよう保管しておいてください。
寄付金控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
8. 障害者控除
納税者、同一生計配偶者または扶養親族が障害者や特別障害者に該当する場合は、一定額の障害者控除を受けることができます。
控除額は以下の通りです。
障害の区分 | 所得控除の金額 |
---|---|
障害者 | 27万円 |
特別障害者 | 40万円 |
同居特別障害者 | 75万円 |
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障害者控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
9. ひとり親、寡婦控除
納税者がひとり親または寡婦であれば、所得控除を受けることができます。
ひとり親控除
ひとり親控除は、次のすべての要件に当てはまるひとり親に適用されます。控除額は35万円です。
- 所得が500万円以下
- 所得が48万円以下の生計を一にする子がいる
- 事実婚であると認められないこと
寡婦控除
寡婦控除は、納税者が上記「ひとり親」に該当せず、次のすべての要件に当てはまる人に適用されます。控除額は27万円です。
- 所得が500万円以下
- 次のア)、イ)のいずれかにあてはまる人
ア)夫と死別した後、婚姻をしないない人または夫が生死不明である人
イ)夫と離別した後、婚姻をしていない人で扶養親族を有する人 - 事実婚であると認められないこと
ひとり親控除、寡婦控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
10. 勤労学生控除
納税者が学生で、合計所得金額が75万円以下の場合などに該当するときは、27万円の所得控除を受けることができます。
勤労学生控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
11. 扶養控除
納税者に控除対象の扶養親族(扶養親族のうち、12月31日現在の年齢が16歳以上の人)がいる場合には、一定額の所得控除が受けられます。
扶養親族とは、配偶者以外の親族で生計を一にしており、合計所得金額が48万円以下である人などをいいます。控除額は以下の通りです。
- 一般扶養親族の場合:38万円
- 特定扶養親族(控除対象の扶養親族のうち、19歳以上23歳未満の人)の場合:63万円
- 老人扶養親族(控除対象の扶養親族のうち、70歳以上の人)の場合:48万円
- 同居老親など(老人扶養親族のうち、納税者や配偶者の直系の父母や祖父母などで、同居を常としている人)の場合:58万円
扶養控除についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
12. 配偶者控除
納税者(合計所得金額が1,000万円以下に限ります)に控除対象配偶者(合計所得金額が48万円以下など一定の人)がいる場合には、納税者の合計所得金額に応じて13万円から38万円の所得控除が受けられます。
また、老人控除対象配偶者(70歳以上)がいる場合には、16万円から48万円の所得控除が受けられます。
納税者本人の合計所得金額 | 控除額 | |
一般控除対象配偶者 | 老人控除対象配偶者 | |
900万円以下 | 38万円 | 48万円 |
900万円超950万円以下 | 26万円 | 32万円 |
950万円超1,000万円以下 | 13万円 | 16万円 |
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13. 配偶者特別控除
配偶者の所得が48万円を超えるため配偶者控除が受けられない場合でも、納税者と配偶者の所得金額に応じて、1万円から38万円の所得控除を受けることができます。
配偶者の合計所得金額 | 納税者本人の合計所得金額 | ||
900万円以下 | 900万円超 950万円以下 | 950万円超 1,000万円以下 | |
48万円超95万円以下 | 38万円 | 26万円 | 13万円 |
95万円超100万円以下 | 36万円 | 24万円 | 12万円 |
100万円超105万円以下 | 31万円 | 21万円 | 11万円 |
105万円超110万円以下 | 26万円 | 18万円 | 9万円 |
110万円超115万円以下 | 21万円 | 14万円 | 7万円 |
115万円超120万円以下 | 16万円 | 11万円 | 6万円 |
120万円超125万円以下 | 11万円 | 8万円 | 4万円 |
125万円超130万円以下 | 6万円 | 4万円 | 2万円 |
130万円超33万円以下 | 3万円 | 2万円 | 1万円 |
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14. 基礎控除
所得が2,500万円以下であれば、納税者は16万円から38万円の基礎控除を受けることができます。
所得控除はどうすれば適用できるの?
サラリーマンのような給与所得者であれば、勤務先で年末調整をすることにより、基本的な所得控除を受けることができます。
ただし、雑損控除・医療費控除・寄付金控除については、確定申告をしなければその適用を受けることができません。
もし、年末調整で受けられる所得控除を忘れて勤務先に申告してしまった場合でも、確定申告によって還付を受けることができます。また、過去分についても申告年の翌年から5年間さかのぼって還付申告することができます。さらに、一旦確定申告をしてしまった後で、所得控除の計上漏れが分かった場合には、更正の請求をすることによって支払った税金を取り戻すことができます。
サラリーマン以外の所得がある方は、年末調整がありませんので、確定申告の際に全ての所得控除の適用を受けることになります。
年末調整・確定申告について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
参考:https://biz.moneyforward.com/payroll/basic/39329/